うるま陸自訓練場 全会一致で白紙撤回要求

たまき武光

2024年03月08日 18:00

 沖縄県議会は7日、防衛省がうるま市石川地域のゴルフ場跡に陸上自衛隊の訓練場の整備を計画していることについて、岸田文雄首相や木原稔防衛相などに対し白紙撤回を求める意見書を退席なしの全会一致で可決しました。

 日本共産党は今年の2月に建設予定地を、あかみね政賢衆院議員、県議団、伊盛サチ子市議らで現地調査を行い、ゴルフ場跡地や隣接する県立石川青少年の家などを訪ねました。
 防衛省は2024年度予算案で、ゴルフ場跡地約20ヘクタールの取得費を計上。26年度にも着工し、県内のミサイル部隊の展開や自衛隊ヘリコプターでの輸送、夜間戦闘の訓練を想定しているとされます。

 意見書はゴルフ場跡周辺について、「閑静な住宅地であり、近くの石川岳など自然環境に触れられる場所として県民から親しまれている地域である」と指摘。隣接する県立石川青少年の家には、自然体験学習の場として年間4万人もの児童らが訪れていると述べています。

 その上で訓練場が整備されれば、住民生活に影響を与えかねず、子どもたちの学びの場の確保に支障をきたす恐れもあると強調。速やかに計画を白紙撤回するよう求めています。

 訓練場をめぐっては、ゴルフ場跡を抱える石川地域の旭自治会などが中心になって当初から反対運動を展開。玉城デニー知事は2月17日の木原防衛相との会談で「賛同しかねる」として、白紙に戻すよう要請しました。

 うるま市の全自治会が加入する自治会長連絡協議会や、合併前の旧石川市の元市議20人余りが保革を超えて結成したOB会も計画断念を求めています。

 これらの声に押される形で自民党県連が白紙撤回を求めると表明し、中村正人市長も沖縄防衛局に白紙撤回を要請していました。




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